上島町について

自然と人が織りなす瀬戸内の島

上島町は愛媛県の北東部、広島県との県境に位置する、離島だけでできた町です。瀬戸内海のほぼ中央にある有人7島、無人18島で構成され、古くから海上交通の要所でした。
江戸期は、松山藩・今治藩に属し、港を中心として商業や廻船業で賑わった様子が伝えられています。
平成16年10月1日、弓削町、生名村、岩城村及び魚島村の旧4ヵ町村が合併し、新しい町が生まれました。島同士の市町村合併は、全国的にも珍しいそうです。
瀬戸内海国立公園の区域内にあって風光明媚。雨が少なく晴天や日照が多い瀬戸内海式気候のため、島が幾重にも連なる瀬戸内の景観を年間を通じて楽しんでいただけます。
上島町では、どの島を歩いても、焼き杉や漆喰の壁がある古い民家、島特有の細い路地、そして見知らぬ旅人にも笑顔で挨拶してくれる人々に出会います。
周囲は、湖のように静かな波が寄せる瀬戸内海。野鳥の種類の多い島でもあるため、どこにいても鳥のさえずりが聞こえています。優しい自然と人々に囲まれて、穏やかな時間を過ごせるところです。

上島町はゆるやかな側面だけでなく、時代に則した観光や産業面の動きも活発です。
景観としては、島のあちこちからインダストリアルで美しい2基の架橋が臨めます。弓削島と佐島をつなぐ弓削大橋と、佐島と生名島をむすぶ生名橋です。
それぞれの橋には自転車道と歩道が整備されています。しまなみ海道に比べると少し小ぶりな橋なので、周囲がよく見渡せ、海を渡る潮風を受けながら海上をポタリング(自転車散歩)するのは、とても快適です。
また、弓削港と岩城港は、ヨットの停泊・係留所「四国海の駅」として、2008年に「ゆげ海の駅」と 「いわぎ海の駅」の2ヵ所が登録されました。瀬戸内海の真ん中にあるヨットマンの憩いの場として注目を浴びています。

上島町は、NPO法人「日本で最も美しい村」連合に加盟しています。
小さくても美しい日本の村を守るための活動をする団体で、 上島町の「なまこ壁のある上弓削地区と白砂青松の法皇が原の環境保全」「三千本桜の咲く積善山の保全と山頂からの多島美景観」「青いレモンとそれを生かした地域活性化の取り組み」をはじめ、住民のさまざまな活動が評価されています。

〈上島町データ〉

面  積 30.42 km2
人  口 7,152人(平成29年2月28日現在)
平均気温 15〜16℃
年間降水量 1,000mm前後
町 の 花 サクラ
町 の 木 ウバメガシ

ゆめしま海道「岩城橋」新ルート竣工予定!
(平成33年度完成目標)

現在、生名島と岩城島の間に、平成33年を完成目標として岩城橋の建設準備が進んでいます。岩城橋は長さ約1.1km、主塔部の高さは約134mで、コンクリート製の斜張橋としては国内最大級となります。
4島を結ぶ架橋ルートの愛称は「ゆめしま海道」。「未来に向け町民の夢の懸け橋に」という願いが込められています。

合併した旧4ヵ町村(上島四兄弟)は、それぞれに歴史や文化、人々の暮らし方に特徴があります。

〈弓削地区〉

【弓削島】

弓削島の歴史

古くから製塩が盛んに行われ、中世には京都東寺の「塩の荘園」として名を馳せました。今治藩に属した江戸時代は、参勤交代の風待ちの港として賑わい、今も各所に当時を偲ばせる白壁の家並みが残っています。
明治期になって商船学校(現在の国立弓削商船高等専門学校)ができてからは、たくさんの優れた船員を輩出。現在の主な産業は漁業で、特に冬の海苔養殖が盛んです。

名勝「法王ヶ原」周辺は上島町観光の拠点

愛媛県の名勝に指定されている松林「法王ヶ原」は、樹齢300年の松が続く松原。隣接する松原海水浴場ではキャンプもできます。奥には島の守り神、弓削神社が鎮座。
松林を眼下に、平成23年には全室オーシャンビューの宿泊施設「インランド シー リゾート FESPA(フェスパ)」がオープン。日帰り入浴もできる温泉、レストラン、上島町の産品を扱うショップを設備しています。
FESPA(フェスパ)からは弓削島のシンボル、石灰山もよく見えます。石灰石を四阪島製錬所に供給していた鉱山でしたが、昭和47年に閉山。

目が離せない!まだまだ増える人気スポット

上弓削にある「潮湯(しおのゆ)」は、弓削瀬戸に面した露天風呂もある、タラソテラピー(海洋療法)の海水温浴施設。町内だけでなく尾道市からの利用者も多い。
下弓削にある「しまでCafé」を中心に行われる、島の「摘み菜」を頂く食事やフィールドワークなどは、ローカルならではの楽しみです。

  • 樹齢300年の松が続く松原

  • 松原海水浴場

  • 摘み菜ランチ

【佐島】

「農業の島」に息づくあたりまえの暮らし

周囲10km、人口500人。スーパーもコンビニもない小さな島、佐島は「農業の島」と呼ばれ、日常の食材を自宅の畑で賄う家が少なくありません。美しい景観と安全で新鮮な食材に恵まれたくらしが当たり前にある贅沢さは、通りすがりでは見えにくいものです。

小さいながら、歴史も豊かです

古代の製塩遺跡や古墳があり、戦国時代には豊臣秀吉に追われた村上氏が隠れ棲みました。上島町の他の地区でも行われている島四国(江戸時代から始まった四国八十八ヶ所のミニチュア版)が佐島でも営々と続けられ、今でも旧暦3月21日には島のあちこちでお接待が見られます。

日系移民の知られざる歴史を伝える、古民家ゲストハウス

平成28年にオープンした「古民家ゲストハウス 汐見の家」は、大正7年に13歳で米ポートランドに渡り、当地で名医として知られたロバート汐見の生家です。佐島は北米移民の多い島でもありました。五右衛門風呂や井戸のある懐かしい古民家で、豊かな佐島のくらしを体感し、百年前のグローバル人材達に思いを馳せてはいかがでしょうか。

  • 佐島港の夕景

  • 島四国

  • 汐見の家のみなさん

【豊島】

ここにあるのは、ほんとうの贅沢ということ

都会の雑踏から切り離された無人島、豊島。誰にも邪魔されず自分だけの時間を堪能できます。
因島土生港から弓削港経由で1日2便(朝、夕)のニューうおしま(船)で豊島の小さな桟橋に着くと、いまだかつて体験したことのない非日常感。ゆったりした時間に身をゆだねる至福を体験することができます。

〈生名地区〉

【生名島】

スポーツ施設を完備した島

生名島はスポーツの島で、「ゆめしま海道いきなマラソン」は、平成29年の春の大会で第30回を迎える人気イベント。2つの橋を渡り、3つの島を走るコースで、左右どちらかに必ず海が見えるようになっています。
島内に、宿泊研修のできる「蛙石荘」と隣接する総合スポーツ施設「いきなスポレク公園」、海水浴できるキャンプ場の「サウンド波間田(はかんだ)」、ミニバイク専用サーキット場「生名サーキット」など、各種のスポーツ施設が整っています。

いつ頃、なぜ、どうやって造ったのか!?謎だらけの巨石群

島の北部にある立石山(標高139m)は、ふもとの庭園「三秀園」から山頂までの登山道の各所に太古の巨石があります。頂上付近の「磐座」と呼ばれる巨石群は、弥生時代の祭祀遺跡とも。三秀園に鎮座する立石(メンヒル)の割れ目は、なぜか真東を向いています。春分と秋分の日、ピッタリ割れ目に差し込む朝日を見てみませんか?

  • サウンド波間田キャンプ場

  • いきなスポレク公園

  • 立石山遺跡「磐座」

〈岩城地区〉

【岩城島】

食事も、観光も、お土産も!かぐわしい青いレモン

岩城島は、農業と造船の島です。レモンやたまみ、八朔など柑橘の名産地で、「青いレモンの島」というキャッチフレーズで知られています。
島の農家レストラン「でべそおばちゃんの店」の「レモン懐石」、レモンなどの柑橘を特製の餌に混ぜて飼育した島豚「レモンポーク」が人気。
レモン畑の中を抜けていく、長さ1kmほどの小径「レモンの散歩道」のポタリング(自転車散歩)は、この島ならではの楽しみ方でオススメです。道中にある祥雲寺の巨木、舟形ウバメガシも必見。

まるで天女が広げた羽衣のよう、積善山の三千本桜

島の中央にそびえる「岩城富士」積善山は、登山道に3000本を超える桜並木がある桜の名所です。春の幻想的な景色は「天女の羽衣」に例えられる美しさ。登山口付近にある岩城桜公園で、毎春「いわぎ桜まつり」が開催されます。
積善山の標高は370m。瀬戸内の島々の山では上位で、山頂の展望台からは眼下に瀬戸の島々、遠くに中国山地と四国山地が望めます。
岩城港近くにある岩城郷土館は、塩田開発や回船業などで栄えた豪商、三浦家の屋敷。江戸時代には、伊予松山藩の島本陣が置かれました。資料室で18代当主と交流があった若山牧水や吉井勇の資料が展示されています。
島の最南端には、全室オーシャンビューの宿泊施設「菰隠温泉ホテル三洋倶楽部」が。とろりとした湯質の天然温泉は源泉掛け流し。
お土産には、大正時代から作られてきた「芋菓子」が人気です。

  • レモンの散歩道

  • 青いレモン

  • 桜並木のある積善山

【津波島】

できそうで出来なかった、ビーチでドラム缶風呂♪

津波島と書いてつばじま。島の東に位置するキャンプ場では、ドラム缶風呂につかりながら景色を楽しめます。
周囲5kmの小さな無人島の白砂は、まるでプライベートビーチのようです。

〈魚島地区〉

【魚島】

勇壮な漁師たちが守り継ぐ、魚の島の個性的な文化

魚島は、古くから漁業の村として発展してきました。
近海が鯛の好漁場で、その品質の良さから、大阪の魚市場では昔から桜鯛のシーズンに入ると「魚島が来た」と言ったそうです。
一方、愛媛県の漁業の沖合い・遠洋化も、魚島から始まっています。明治期に和船で玄界灘を乗り切り、韓国まで出漁した勇壮な歴史は、魚島の人々の漁業意欲と進取の気を今に伝えています。
タコ漁も盛んで、港にたくさんのタコツボが積まれている様は、アート作品のよう。デビラ(タマガンゾウヒラメ)干しは、魚島の冬の風物詩です。
独特のリズムに合わせて飛び跳ねながら練り歩く「テンテコ踊り」は、無形文化財に指定されるお盆の伝統行事。
どれも漁港前にある魚島観光センター付近で見ることができます。

  • 漁港に並ぶ「タコツボ」

  • 魚島篠塚漁港

  • 冬の風物詩「デベラ干し」

【高井神島】

Dr.コトーが優しく迎えてくれる高井神島港

港には、定期船に乗って島を訪れる人や島民を迎える、色鮮やかな壁画アートが。その中でも一番目立つイラストは「Dr.コトー診療所」のコトー先生と星野看護師。
離島といえば「Dr.コトー診療所」ということで、平成28年、漫画家の山田貴敏先生にお願いして描いていただいたそうです。
青い空に映える壁画アートを、是非ご覧ください!

  • 高井神島港の壁画アート

上島町へのアクセス

上島町は瀬戸内海に浮かぶ島々からなる町です。
本州(広島県尾道市、三原市)、四国(愛媛県今治市)、または瀬戸内しまなみ海道から旅客船・フェリーでお越しいただけます。